積んでる22.08
私はまだ読んでいない本を、本棚にしまわない。最近買った、1Kには大きすぎるダイニングテーブルの上に積んでいる。なまじスペースがあるから、そこが積読本たちの定位置になった。
読まずに置いてある本を見ると、読まなければとプレッシャーを感じてしまう。その性格を慰めるため、積読本を数える。
ちなみにツイッターで「積読」と検索するとみなさんたくさん積んでいる。
私はたったの五冊だった。
この五冊だけが、心の一部を占拠して、読んでくれと沈黙している。
読みます。読みますから。一列に並んでください。
短編集で、表題以外は全部読んだ。むしろ銀河鉄道の夜だけがどうしても読み進められない。
読点が少なくて読みづらく、えんぴつで斜線を引きながら読んでいる。読みやすくするための作業が逆に読むハードルを上げている。でもえんぴつが手放せない。
○三島由紀夫「夏子の冒険」
上記の銀河鉄道の夜と一緒に買ってきた。銀河鉄道の夜を読んでから読もうと思っているが、いつまでも読み終わらないため夏子の冒険も読み始められない。
開いてすらいない、由緒正しい積読。
○小川洋子「寡黙な死骸 みだらな弔い」
短編集。順番に四作目まで読んだ。
通勤中に読む本にしていた。基本的に小川洋子の話は最後まで読んで、次の話を読むまでしばらく時間をおくことがある。
いま開いたら話の途中で止まっているから、電車を降りてそのまま読むのを忘れていた。それは拷問に関する話だったため、その日の始まりに読んだ私の心情がどうだったか思い出せない。
○申京淑「母をお願い」
会社の同僚から借りた本。「年内までで良いから、ゆっくり読んでください」の言葉に甘えて少しも開いていない。
本の外観は読み込んだようなあじがあった。貸してくれた彼女はこの本で泣いたと言った。心を元気にしてから読むことにした。
○皆川博子「薔薇忌」
短編集。順番に三作目まで読んだ。
kindleで読んでいたことをすっかり忘れていた。目に見えないから、積んでいる自覚もなかった。
しばらくkindle Paperwhite自体もさわっていなかったのに、まだ充電がたっぷりあった。バッテリーが劣化するほどまで使用していなかったことに気づいた。
▽まとめ
・短編集は一冊だけ買いなさい
複数の話が収録されている短編集で、作風を知りたかった。でもキリが良すぎるから本全体を読み終わらない。数作読んで、好みかそうでないかを判断して、そのあと開かない。
短編集の積読は一冊だけにする。
・kindle Paperwhiteを使いなさい
読みたい本がkindleに無い時に本屋で買う。手元に残しておきたいだろうと思ったら本屋で買う。でも六畳もない部屋に、二度開かない本の居場所は無い。
基本はkindleにして、読み終わった後でも現物が欲しくなったら、本屋で買う。
・元気になりなさい
良くも悪くも小説しか読まないため、物語にのまれて疲れる。仕事ばかりしないで、有給でもとって本を読む日を設ける。次の日も休みになるように、有給は金曜日とかにして。